詳細説明
<目次>◇はじめに■第1章 日本から犬がいなくなる1.犬との生活が私たちにもたらしてきたもの ・人類にとって、馬、牛、猫より古くからのパートナー ・人間の子どもたちは、犬との触れ合いから「命」を学んでいく ・犬との暮らしで要介護・死亡リスクが半減 ・オキシトシンを介して生まれる正のループ ・動物との直接的な関わりが人を癒す ・「医者いらず」で医療費削減の恩恵も ・文化人たち、犬を愛す ・研究者としての歩みと、最愛犬との出会い2.子どもが犬と戯れることができない国になる ・日本から犬が確実に減っている ・飼育頭数の維持に必要な基準を下回る幼年比率 ・変わらない猫、減りつづける犬 ・2040年までにさらに46パーセント以上減少 ・犬の減少、その遠因に人の減少 ・犬を飼いづらい世帯の増加 ・ロボット犬や輸入犬では代替できない理由がある■第2章 なぜ犬の飼育頭数が減ってしまうのか1.ブリーダー業界の変化 ・「商業ブリーダー」と「ファミリーブリーダー」 ・姿を消していくファミリーブリーダー ・ブリーダーに影響をあたえた法改正の流れ ・丁寧な繁殖の担い手たちが去った後 ・行き場をなくす14万頭の犬猫たち2.ブリーディングのルールの国際比較 ・海外での犬の飼育頭数はむしろ増えている ・欧米の「規制なし繁殖」の要件■第3章 人と犬がともに過ごす豊かな生活のために1.犬の幸せとはなにか ・もし人類がいなくなったら、犬たちは…… ・犬は人になにを望むか ・犬たちの行動に影響をあたえているのは人間ばかりではない ・人間によって担わされた純粋犬の役割 ・純粋犬も雑種犬も生命の宿る犬 ・引く手あまたの小型犬、肩身の狭い大型犬 ・自然の理に合っているか、自分の利だけを求めていないか ・人と犬のあいだに結ばれた絆2.人と犬の暮らしを維持していくために ・ファミリーブリーダー復活への道 ・適正な繁殖を続けるファミリーブリーダーへの支援 ・獣医師が犬の出産に立ち会う機会を増やす ・ペット業界の自助と自浄も不可欠 ・「日本から犬がいなくなる」という危機意識の共有 ・犬を飼う自由とともにあるはずの犬を誕生させる自由